硫酸銅(II)水溶液の電気分解(不溶性電極)
銅の塩としては塩化銅(II)や硝酸銅(II)よりも
硫酸銅(II)のほうが一般的なようで
化学にあまり詳しくない人でも
硫酸銅(II)五水和物の青い結晶は見たことがあるでしょう。
水溶液も美しい青色をしていますが
あの青い色は銅(II)イオンに水分子が4つ配位したときの色です。
(塩化銅(II)水溶液だと塩化物イオンも配位するのでやや緑色っぽくなります)
さて硫酸銅(II)水溶液を電気分解したときには
塩化銅(II)水溶液の電気分解とは違った現象が陽極でおこります。
硫酸銅(II)水溶液の場合には
塩化物イオンは存在せず かわりに硫酸イオンが存在するわけですが
この硫酸イオンはきわめて安定なため電子を奪われず
かわりに水溶液中に存在する水分子が電子を奪われます
2H2O → 4H+ + 4e− + O2
したがって陽極では酸素が発生することになります
(電子1molあたり0.25molすなわち標準状態で5.6ℓ)
陰極では塩化銅(II)のときと同じように銅が析出するので
水溶液のpHは陽極で生成する水素イオンのぶんだけ小さくなっていきます。
昔よくあった覚え方として
昇竜の水は酸素
(硝酸〜 硫酸〜 水酸化〜 は不溶性電極なら酸素が発生する)
というのがある。
広島
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昇竜の水は三層(w)