銅イオンの反応
銅イオンの反応はセンター試験などによく出題されるので
受験生には重要なところです。
はてな ではローマ数字が出ないので省略しますがすべて2価と考えてください。
・水酸化物イオンとの反応
Cu2+ + 2OH- → Cu(OH)2↓
水酸化ナトリウム水溶液を加えると青白色の水酸化銅が沈殿します。
銀のようにいきなり酸化物が沈殿することはありませんが
この水酸化銅はやや不安定で加熱により黒色の酸化銅(酸化第二銅)に変化します。
・アンモニアとの反応
Cu2+ + 4OH- → [Cu(NH3)4]2+
アンモニア水を加えるとまず水酸化銅が沈殿しますが
過剰に加えるとこの沈殿は溶けて美しい深青色の溶液になります。
この反応は銅イオンに特徴的なものなので
アンモニア水を加えて深青色になったら銅イオンがあったと考えていいです
(その前に溶液が青色であればまず銅イオンと考えていいくらい)
・硫化水素との反応
Cu2+ + S2- → CuS↓
硫化水素は弱酸で酸性溶液中での硫化物イオンの濃度はごくわずかですが
硫化銅の溶解度積が極めて小さいために酸性溶液中からでも黒色の硫化銅が沈殿します
・硫酸銅溶液の電気分解
(1)陽極が銅の場合
陽極では銅が溶け出し 陰極では銅が析出する その速度は同じなので溶液の濃度は塩化しない 2Fで1molの銅が析出する(溶け出す)
(2)陽極が不溶性(白金や炭素)の場合
陽極では4Fで1molの酸素が発生(1Fあたり標準状態で5.6L) 陰極では2Fで1molの銅が析出
よく出題される銅の電解精錬では 陽極に粗銅 陰極に純銅をつるす このとき
粗銅中の 金や銀は陽極泥として沈殿 鉛は硫酸鉛として沈殿 イオン化傾向の大きい金属はイオンとして溶液中に残る
・塩化銅溶液の電気分解
(2)陽極が不溶性(白金や炭素)の場合
陽極では2Fで1molの塩素が発生(1Fあたり標準状態で11.2L) 陰極では2Fで1molの銅が析出